ひらやんのブツクサ独り言   ON WEB
 バックナンバー一覧メルマガ登録・解除・変更お問合せ 2003/12/10配信

自衛隊用語


 いわゆる「業界」には、その世界独特の専門用語があります。たとえば芸能界なら「笑う→どける」「ナメる→対象物を舐めるように撮る」などのほか、たとえ深夜でも挨拶は「オハヨウゴザイマス」というのは、一般人にもよく知られています。

 自衛隊にもそれなりの専門用語があって、やはり旧軍から引き継がれているものが多いようです。

「点呼はマルロクマルマル、起床と同時にシャゼンに整列!」
「煙草はエンカンのあるところで吸え」
「昼飯がおわったら、各班ごとバッカンを洗え」
「ハイノウにケイタイエンピを入れるのを忘れるな」
「当直にジョウバンする者は、カバン者からよく申し送りを受けろ」

 さて、いくつお分かりでしょうか。

○マルロクマルマル……「0600」。
つまり午前6時0分のこと。ちなみに午後1時30分は「1330」と書き「ヒトサンサンマル」といいます。

○エンカン……「煙缶」。
読んで字の如し、灰皿のこと。屋外ではカンヅメの空き缶を赤く塗ったものを使用。

○シャゼン……「舎前」。
隊舎の前のこと。だから正面入り口のあるほうが 「舎前」で、隊舎の裏は「舎後(しゃご)」、横は「舎側(しゃそく)」といいますが「舎後」と「舎側」はほとんど使いません。

○バッカン……一応「麦缶」という漢字があるにはあるのですが、今ではカタ
カナで通じます。
食料を運搬するためのアルミニウム製の入れ物のことで、大小いろんなサイズがあります。今は汁物用に保温機能のあるバッカンも登場しています。

○ハイノウ……「背のう」または「背嚢」。
これは有名ですね。兵隊さんが担ぐリュックのことです。

○ケイタイエンピ……「携帯円匙」。
「円匙(エンピ)」は土工具のシャベルのことで、携帯円匙は折りたたんで背のうに入れることのできる小型シャベルのこと。

○ジョウバン・カバン……「上番」「下番」。
たとえばこれから当直勤務を始めることを「当直に上番する」といいます。そして「下番」は、勤務を終わることをいいます。

 このほかにも「員数(インズウ:食料・弾薬・被服などの数量)」「山(ヤマ:演習場のこと)」「官品(カンピン:私物ではない、国から支給された物品の総称)」などなど、数え上げたらキリがありません。さすがに「〜デアリマス」という言い方はしないものの、入隊前に自分自身のことを指して言っていた「僕」「わたし」などの一人称は、すべて「自分(ジブン)」と言うように指導されます。

 余談ですが旧陸軍の「〜デアリマス」という言い方は、日清・日露の両戦争を指導し、後の軍閥政治のもとを作った山形有朋の出身地である長州の方言だそうです。


前の独り言次の独り言
トップメルマガ登録


軍事情報メルマガある通信兵のおはなしひらやんのブツクサ独り言「日本列島波高し」〜元幹部自衛官のコラム軍事関連知識集年代表情報資料メルマガバックナンバー硫黄島戦不肖・宮嶋支援HPおすすめ書籍めろんぶっくす心と体の危機管理