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 バックナンバー一覧メルマガ登録・解除・変更お問合せ 2004/2/4配信

政府専用機は自衛隊機

 去る1月22日午後4時半すぎ、イラク復興支援の輸送業務に携わるために、航空自衛隊の派遣部隊第1陣として110名が名古屋空港からクウェートに向かって出発しました。隊員の輸送には政府専用機が使われましたが、自衛隊部隊の輸送に政府専用機が使われたのはこれが初めてです。

 一部には「政府専用機を、なぜ自衛隊員の輸送に使うんだ!」という批判が出ているようです。そもそも政府専用機とは何ぞやということが分かっていれば、こんな批判は出ないはずなのですが……。

 政府専用機(special government plane)は、皇族や首相または政府の要人が海外を訪問するときに運航される専用の航空機で、機種はハイテクジャンボと呼ばれるボーイングB747-400。政府は日米の貿易摩擦を削減する目的で、1987年に同じ機種を2機360億円で購入しました。諸外国の政府専用機は意外にも中古機を転用している例が多いのですが、日本の政府専用機は新造機を購入しています。

 機内には首相の執務室やシャワー室、会議室、記者会見室まで用意されています。テレビのニュース映像では常に1機しか映っていませんが、通常は予備機としてもう1機があとを追いかけるようにして随行します。もし行く先で故障しても、予備機に乗り換えて輸送に支障が出ないように備えているのです。

 政府専用機は内閣府が所有して、自衛隊が運行しています。操縦は航空自衛隊のパイロットで、JALで研修を受けたWAF(女性航空自衛官)が客室乗務員を務めています。

 ふだんは北海道・千歳基地にあり、航空自衛隊特別航空輸送隊・第701飛行隊が運行の任にあたっています。すなわち航空自衛隊の部隊として編成され、その管理下にある航空機であるので、政府専用機を自衛隊のために使うことは何ら問題ないわけです。

 今回はイラク派遣部隊の輸送に使われましたが、外国でもし戦争などの緊急事態が起こって在外邦人を緊急に脱出させなければならないようなとき、あるいは国際緊急援助活動や国連平和協力活動にも政府専用機を使うことができます。自衛隊員を輸送したというだけでヒステリックに批判するのは、なんとも理解に苦しみます。


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