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 バックナンバー一覧メルマガ登録・解除・変更お問合せ 2004/7/28配信
コア部隊

 即応予備自衛官には平時から固定の所属部隊があって、部隊単位で訓練をやっています。即応予備自衛官を編制に入れている部隊を「コア部隊」といい、大きく分けて「主力を即応予備自衛官で構成する部隊」と「編制の一部を即応予備自衛官で構成する部隊」の2種類のタイプがあります。

 ふだんは部隊長以下、本部要員と若干の常備自衛官が勤務しているだけですが、訓練または防衛や災害派遣などで即応予備自衛官が召集されたときには完全編成となります。訓練ではフルタイムで勤務している常備自衛官が教官・助教となって、基礎訓練や最新の技術・技能を即応予備自衛官に教える役目になる場合が多いのですが、だからといって常備自衛官のほうが即応予備自衛官より立場が上ということではありません。自衛隊はあくまで階級社会なので、たとえば即応予備自衛官の1等陸曹が常備自衛官の2等陸曹を指揮することは、当然にあるわけです。

 即応予備自衛官制度ができた経緯について簡単に説明すると、常備自衛官の定数削減に伴い、定数の一部を補完する目的で即応性の高い予備自衛官、即ち即応予備自衛官という制度が設けられました。したがって即応予備自衛官は陸上自衛隊の定数に組み込まれていて、身分は非常勤の防衛庁職員ということになっています。一方、従来の予備自衛官は非常勤の防衛庁職員という身分は同じですが、員数外として定数には組み込まれていません。

 コア部隊は年間の活動の大半を、即応予備自衛官の訓練に費やしています。
コア部隊である普通科連隊では、新隊員教育を担当する部隊もあります。だからといって教育専門の部隊ではなく、れっきとした実戦部隊であり、召集命令に応じて参集した即応予備自衛官を掌握しだい出動することになっています。
また、防衛・治安・災害派遣で召集命令を受けた即応予備自衛官は、召集されている期間は常備自衛官として勤務するのです。

 即応予備自衛官制度が発足して6年が経ち、最初のコア部隊である第19普通科連隊のほかにも全国の師団・旅団でもコア連隊が新設されたり、既存の部隊をコア化するなどして、現在は約7000人の即応予備自衛官がそれぞれの部隊に所属して訓練に励んでいます。しかしながら最近になって、コア部隊の定義について正しく理解していない指揮官が散見されるという由々しき事態が発生してきました。つまり指揮官自ら「コア部隊は、新隊員と即応予備自衛官の教育訓練を専門に行なう部隊」という誤った認識のもとで部隊を運営してしまっているのです。

 繰り返しますがコア部隊も実戦部隊であり、即応予備自衛官は日本の防衛力の一翼を担う戦力です。貴重な人材を浪費することなく有効に運用するためにも、これまで以上に即応予備自衛官制度を世間に、そして自衛隊内部にも浸透させる必要がありそうです。


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